絵や工作ってとってもとっても大事なことなんです

   お父さんお母さん方へ

元来人は感じたこと見たことを誰かに伝えようとする能力が旺盛ないきものらしいです。よく古代の人が洞窟の中に動物や人の姿が描かれたものが話題になりますが、その遺伝子が現代の私達の中にもずっとつながってきていると考えられます。

あかちゃんがハイハイしてつかまりだちして、やがてあんよをするように、人は順をふんで成長していきます。

幼い時期に親が教えてもいないのに絵を描いたり、工作するのも順をふんで成長しているあかしですね。

お母さんが夕飯の支度をしているかたわらで、お子さんが絵を描いたり、折り紙をしたり、はさみやセロテープで何かをつくっているその瞬間は親にとっても、お子さんにとっても幸せなかけがえのないものです。

この瞬間の積み重ねがお子さんの精神を安定させ、やがて自分の心にきちんと向き合い、思考深い人間に成長させます。

お父さん、お母さん、お部屋が汚れるなんて気にしないで、お子さんには存分に描く楽しさ、つくる喜びをいっぱい味わえる環境をつくって下さいね。

心が満たされて育ったお子さんはやがて安心して親のもとを巣立っていくことでしょう。

これが自発性を育てるということなのですね。

こどもアートクラブはお父さんお母さん方には、こどもの自発性についてさまざまなかたちで理解を深めていただけるよう、日々の活動を続けています。

お父さんお母さんのご協力のもと、絵と工作の大切さを伝えてきて30年あまりのこどもアートクラブ。

ぜひ、ご都合のよい教室をのぞきにきて下さい。

                

(毎月のおたより)に時々絵や工作の大切さをご父母の皆様にお伝えしています。

つたない文章ですが、こどもアートクラブのお子さんへの思いを受け取っていただけたら嬉しいです。

 《こどもの絵と自発性65 》6月25日(土)

毎回の工作ですが、お子さん達喜んでくれるかな~とお子さん達の顔を思い浮かべながら準備しています。でも、時々、今日の工作は作っても生活に役立たないからしないというお子さんもいます。そうそう、作ってもすぐに壊れるし、実用性はほとんどないものばかりですよね。でもね、何か作るって楽しいことだと思うんですけどね。どうということのない工作遊びの中には手で触ったり切ったり貼ったりという作業を通して五感を刺激して感性を育てる大事な要素がいっぱいあります。工作ははさみやノリやセロテープなど指先ばかり使うわけではありません。足や体全体を使わなければならない時もしょっちゅうありますよ。なんとかできた時の達成感、充実感も出てきます。切る、貼る、塗る、引っ張る、結ぶ、割く、はさむ、打つ、つぶす、はがすなど、作業を表す言葉もたくさんあります。日本語の微妙で豊かな言葉の違いも自然と身についていくのではないかと思います。しかし、なんといっても楽しいことをやっている時は、時間を忘れるほど夢中になることでしょう。この、時間を忘れるほど夢中になるということが集中力をつけ、発想力や創造性を高めます。こどもの心がいきいきします。精神も安定します。こどもアートクラブはお子さん達がたくさんの経験の中でいろいろ工夫する力がつけば、やがて人間味豊かな大人に育っていくのではないかと願っているのです。かっこよく言えば工作は頭と心にとっても役立つ大切なものなのです。これからもこどもアートクラブは楽しく、お子さん達が飛びつきたくなるようなユニークな工作を工夫していきますよ。7月はお子さん達の作品展があります。どうぞお子さん達の純粋な心を見におでかけ下さい。                    2016.6.17